こうでいの探訪記

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【風景】藤倉ダム[秋田県 秋田市]

【風景】藤倉ダム[秋田県 秋田市

《訪問年:2015年》

秋田県 秋田市にある旧水道施設です。

秋田市内の上水道・防火用水供給を目的として、市内から北東10kmの場所に1903年に建設が開始され、1907年に一部が完成しました。

1911年に全ての施設が完成し、東北地方で最初の上水道が始まりました。

1973年に行われた上水道拡張により、取水を停止し藤倉ダムから給水していた浄水場も廃止となりました。

約60年間に渡り秋田市の水がめとして機能しました。

 

越流式重力式コンクリート・表層石造りのダムで、堤高16.3m、堤長65.1m、総貯水量23.92万㎥です。

1985年に近代水道百選、1993年に「藤倉水源地水道施設」としてダム付帯設備も一括して、国の重要文化財に指定されました。

近代化遺産としては群馬県 碓氷峠鉄道施設とともに初めて重文指定されました。

手前は副堰堤です。

越流式なので白くなびく水が綺麗です。

赤いトラス橋が良く合っています。橋自体も重要文化財の一部です。

現在のIHIの母体である東京石川島造船所製で、国内に現存する明治期道路橋の10傑の一つと言われています。

駐車場となっている沈殿地跡からダムまでは300mほどあります。

秋田県 藤倉ダム」「愛知県 長篠堰堤」「大分県 白水ダム」の三つで「日本三大美堰堤」とも言われています。

koudei.hatenablog.jp

全国にある明治期~昭和初期に造られた水道施設は、機能美だけでなく芸術性にも富んだ素晴らしい建造物が多いです。

意外と身近な所にも残っているので、ゆっくり眺めてみるのもいいかもです。

 

行き方:

 秋田市内より県道15号線を北東へ行きます。

 太平山リゾート公園手前にあります。地図によっては「藤倉水源地」と書かれている場合があります。

 沈殿地跡は下流にある集落を通る旧道から行けます。