《訪問年:2013年》
通信の主流が光ファイバー通信に置き換わってしまい、現在は使用されておらず廃墟?の様な扱いとなっています。
本州と北海道の電話回線をマイクロ波無線でやり取りする重要な通信設備でした。
1978年(昭和53年)に建てられ、2001年(平成13年)まで使用されていました。
特徴はなんと言っても、そのコンクリート筐体と大きさです。
別名“津軽の塔”とも呼ばれています。
高さが89mで栃木県にある宇都宮タワーと同じ高さとなっています。
最近まで使用されていたので、塔周辺は比較的綺麗です。
国道から見るとただの巨大なコンクリートの塔なのと、アンテナが撤去されているため何の施設か分かりません。
この中継所の歴史は古く世界初の実験が行われるなど、現在の無線通信技術のスタート地点ともなった場所です。
塔の付け根部分に記念碑があります。
超短波多重通信回線開通の地
この地は、昭和12年、無線方式が市外電話回線に使えるも
のとは世界のどの国も考えていなかった頃に、北海道当別と
の間で電話3回線の多重通信方式の実験に成功し、引続き昭和
15年には超短波による6回線方式を世界にさきがけて実用化
したゆかりの地です。その技術は、1波で3600回線もの電話
を同時に送ることができる今日のマイクロ波通信技術の基礎と
なっております。
昭和53年9月 新無線塔の完成を記念して
今日では当たり前に使っている電話や通信技術も、たくさんの努力や積み重ねによって成し遂げられた結果であると感じました。
国道から。
小高い山からも飛び出しています。
正面から。
塔というよりコンクリートの板といった感じです。
アンテナは撤去されています。
懐かしの“電電マーク”
真下に来ると、その大きさに圧倒されます。
筐体は真っ直ぐではなく少しカーブを描いています。
受ける風の力を逃がすためだそうです。
上部のアンテナ部まで途中に何もありません。
機器室もそのまま残っていました。
記念碑。
遠くからでも目立っています。
行き方:
青森市内から国道280号線を北上し、津軽半島の北東端に着く少し手前にあります。
とても大きく目立つのですぐに分かります。
入り口は草に覆われていて分かりにくいですが、塔の横辺りの追い抜き車線付近に小道があります。