《訪問年:2014年》
愛媛県 伊方町にある灯台で、佐田岬半島の先端に建っています。
日本の灯台50選に選ばれています。
1918年(大正7年)に初点灯した灯台で、建設時に対岸の関埼灯台から灯火設備一式を移設し使用しました。
瀬戸内海への出入り口の一つである、豊後水道の最狭部にあたる豊予海峡を通過する船舶の安全を守っています。
佐田岬半島は中央構造線に沿って約40kmも続く細長い半島で「日本で一番細長い半島」として知られています。
平野部がほぼ無く、海岸からすぐ背骨の様にせり上がった山が連なります。
縦貫する道は国道197号線で、現在は中央付近にバイパスが開通して便利になっています。
かつては海岸線を縫うように走り、すれ違いが困難な「酷道」であった為、国道番号の「197」を語呂合わせで「イクナ」国道と呼んだとか。
また、途中にある三崎港から国道197号線の海上区間にあたる「国道九四フェリー」が、対岸の大分県との間で運行しています。
初点は1918年(大正7年)です。
第3等フレネルレンズを含む灯火設備一式は対岸の関埼灯台から移設。
1923年(大正12年)光源を750W電球に変更。
1966年(昭和41年)無線方位信号所を設置。
1976年(昭和51年)黄金碆照射灯を設置。
1993年(平成 5年)無人化。
1998年(平成10年)光源を1,000W電球から250W放電灯に変更。
2009年(平成21年)GPSの普及に伴い無線方位信号所を廃止。
レンズは第3等フレネルレンズ、光度25万カンデラ、光達距離19海里(約35km)、群閃白光 毎20秒に3閃光、塔高18m、灯火標高48.7mのコンクリート造灯台です。
文字通り四国の西の端に位置しています。
左に見えるのが佐賀関半島との間にある「高島」
中央付近のうっすら見えているのが、佐賀関半島 関崎です。
関崎までは約14kmしかなく、光達距離がそれぞれ佐田岬灯台 約35km、関埼灯台 約23kmであるため、双方の光が届く様になっています。
手前の空き地は、有人時代に燈台守の方が詰めていた官舎などがありました。
初点記念額。
デザインは大正時代に建造された灯台によく見られるものです。
灯台前にある「四国最西端」の碑。
駐車場から灯台へ向けての入り口。
アップダウンのある道をおおよそ30分歩きます。
途中にあるキャンプ場。
コンクリート製の横穴は、戦時中に砲台司令部、発電機が設置されていたそうです。
灯台まで多くのアップダウンを繰り返しながら進みます。
佐田岬は戦時中、豊予要塞の一部でした。
現在も探照灯(サーチライト)を格納していた設備が残っています。
先の発電機もこの電源のために設置されていました。
探照灯を移動させていた環状路が遊歩道として整備されています。
展望台へもここから上がります。
行き方:
八幡浜市内から国道197号線(佐多岬メロディーライン)を西に伊方町方面へ。
伊方町 三崎地区からは県道256号線を進み、終点が駐車場となっています。
県道は見通しが悪く、道幅が狭いので対向車には十分注意が必要です。