《訪問年:2014年》
“どんづるぼう”と読みます。
奈良県の天然記念物に指定されています。
二上山の火山活動で隆起、露出した地層が1500万年に及ぶ歳月の間に侵食され奇石群となりました。
二上層群ドンズルボー累層と呼ばれる白色凝灰岩(ぎょうかいがん)から成っています。
この珍しい石は古くより石棺や寺院の基壇に使用されていたそうで、周囲に石切り場跡が見つかっているそうです。
遠くから眺めると松林に多くの鶴が屯(たむろ)しているように見えるところから「屯鶴峯」(どんづるぼう)と名付けられたそうです。
戦時中に巨大な防空壕が築かれた事でも知られています。
戦争末期に陸軍が本土決戦の際、航空部隊の戦闘司令所に使用する為に建設しました。
2つの壕に分かれていて、全長が2km程あるそうです。
現在は壕の一部が京都大学による地震研究の観測所として使用されています。
日本のカッパドキアなどと呼ばれる事があります。
トルコにある本家のカッパドキアとは規模が雲泥の差ですが、、、
入り口。
難読なので看板はひらがな表記になっています。
階段を上がったところ。
木々が開けている先が奇石群です。
真っ白な地層が露出しています。
積み重なっている地層の様子がよく分かります。
乾いているとほとんど滑りません。
岩石と比べると脆いので、砂状になっている所に注意が必要です。
岩石の種類が違うため、下部のみ浸食されています。
雨水の浸食により谷に向かって傾斜がついています。
住宅地や送電線が近くにあるため景観はあまり良くありません。
あまり見かけない地層のため、独特の雰囲気があります。
行き方:
香芝市内より国道165号線を大阪方面へ行き、田尻峠の手前にある穴虫交差点より県道703号線へ入ります。
南阪奈道路 太子I.Cから府道703号線を奈良方面へでも行けます。
駐車場は入り口近くにあります。