【風景】林田隧道(くろまんぷ)[兵庫県 猪名川町]

【風景】林田隧道(くろまんぷ)[兵庫県 猪名川町]
《訪問年:2025年》
兵庫県 猪名川町にある現存する日本最古の道路トンネルです。
1883年(明治16年)に摂津~丹波間の交通難所の解消を目的に建設されました。
「くろまんぷ」「津坂トンネル」とも呼ばれています。
延長90.5m、幅員3.6m、高さ2.8mとなっています。
石造区間4.5m+7.8m、素掘り(覆工コンクリート)区間68.52m、ボックスカルバート区間9.68mです。
ボックスカルバートと覆工コンクリートは1984年(昭和59年)の改修で追加されました。
建設にあたり工事を請け負った個人が、見積り誤りや予想外の難工事で工費が足らなくなり、親族ほか関係者の私財を投げ打って完成させたトンネルです。
そのため「明治の隠れた偉業」とも言われています。
内部は直線状ではなく、うねった形状になっており、硬い岩盤を出来る限り避けて掘り進めたと思われます。
現在は、迂回する形で県道が通っており、山中にひっそりと残っている状態です。
完成から140年を超えていますが、これからも人々の生活の支え続けてほしいです。


断面が小さいため、現代のトンネルに慣れ過ぎていて、目の錯覚の様に見えます。

2024年(令和6年)の土木遺産に選ばれています。

坑口。
高さ制限は「2m」です。
トンネル断面が小さいので、大きな車での通行は注意が必要です。

約25cmの切石を路面から頂部まで積み上げてあります。

少し緑がかった凝灰岩と思われる岩石が使用されています。



トンネル内部は照明が多くあるため明るいです。

上下左右に微妙に屈曲しています。
岩盤など掘り難い箇所を避けたためと推測されます。

1984年(昭和59年)の改修で、元は素掘りであった部分が覆工コンクリートとなりました。

坑口は両方とも石造となっています。


元の坑口。
ボックスカルバートで延長されています。

1984年(昭和59年)の改修で、ボックスカルバートが設置されました。

こちら側からは残念ながら、歴史あるトンネルという風には見えません。

反対側に戻って少し引いた所から。

バイクを停めている場所が少し広くなっています。
行き方:
猪名川町市街地から県道12号線を北上します。
猪名川町立ふるさと館の手前にある楊津小学校前交差点を左折し、山側へ向かう道にあります。
終始、1車線幅しかないため隧道を抜けた先にある広くなった場所に駐車します。